がつんと旨い!「小左衛門」中島醸造訪問記
先日、岐阜県瑞浪市にある中島醸造さんに
お邪魔してきました。
ナカジマじゃなくてナカシマ醸造です。
中島醸造さんと言えば「始禄」「小左衛門」と言う
がっつりした酸が特徴のポン酒を醸す蔵元さん。
先月発売された日本酒の基本と言う雑誌の
「蔵元探訪」や「日本酒はこうしてできる!」
と言うコーナーで大きく取り上げられた若い力みなぎる
素晴らしい蔵元です。
そんな雑誌を読んで、一度お邪魔したく、
造りを終えたと言え何かと忙しいこの時期に
蔵元さんに無理を言って訪蔵させてもらいました。
新大阪8時7分発のぞみに乗車して1時間弱で名古屋へ。
さすがに新幹線!乗り心地は最高です。
そこからJR中央本線で、セントラルライナーと言う
特急に乗り瑞浪へ。
このセントラルライナーは乗り心地がいまいち・・・・
いっちょ前に310円も特急料金がかかります・・。
快速に乗っても到着時刻に大差があまりないんですよね・・・。
それに多治見から各駅停車になるのに
この310円はもったいない・・。
帰りは快速で帰ろう・・・
310円あれば帰りの新幹線で缶ビールが買えますから!
せこいことを考えながら好天に恵まれた50分ほどの道中・・・
都心から山間を走るころになるとそんな気分もどこかに行ってしまい、
ガタンゴトンと揺れながら駅弁を味わいのんびり電車の旅を
楽しみたくなりました・・。
電車の旅はいいものですね。
瑞浪に到着・・・・時刻は10時前です。
駅には、わざわざ事務員さんが車で迎えに来てくださりました。
ご無理を言っての訪蔵なのに恐縮です・・・。
駅から5分ほどで中島醸造さんに到着したのですが、
途中、土岐川の川岸から眺める蔵の風景は
日本情緒そのものですね~。
素敵な風景です。
さて、蔵に到着してまず目を引くのが立派な門構え。
いかにもポン酒の蔵元!と思わせる威風堂々とした
風格ある門です。
その門の酒林の下をくぐると、大きな榎木の大木がお出迎え・・・
樹齢は60年ぐらい・・・
夏場は木陰になって涼しいけど、
晩秋の落ち葉は2トントラック2杯分も出るそうで、
造りで忙しい時期なのに掃除で大変らしいです・・。
敷地がとてっつもなく広く1500坪ほどあり
創業は元禄15年、300年の歴史がある蔵元で、
現在は情熱の塊のような30代の若き蔵人3人で
600石醸しておられます。
当日、酒恋さんを案内してくださったのは・・・・・・
人気お笑いコンビオリエンタルラジオのあっちゃんこと、
中田君!!じゃなくて・・
蔵頭の渡邉良平氏、きりっとしまった好い男です。
造りが終わって整頓中の蔵を丁寧に説明しながら
案内してくれます。
洗米機は、中島醸造さんも今流行のMJP。
甑は、OH型甑です。
造りに必要なものには高いお金を投資されているように思いますが
酒母を作るタンクはプラスティク製。
1つ8000~12000円だそうです。
昔、焼酎を造ってこともあったそうで、敷地内には
名残の焼酎蔵も・・
仕込み蔵・・・・お洒落なジャズが流れいます・・・。
ポン酒にジャズを聞かせることでまろやかになるそうで、
ロックを聞かせると荒いポン酒になるそうです。
からし用のネットは6段式・・・・
山廃仕込は蔵付き酵母を使用するので、
造りが終わり蔵の清掃をするときでも
この部分の壁は清掃できないそうです・・。
この壁は酵母が住んでいる宝の壁です・・。
麹室・・・・かなり大きな室です!
冷蔵庫内では、寒い中ラベル貼りの作業をやっておられました。
なぜ冷蔵庫内でやるかというと、冷蔵庫で貯蔵してたポン酒を
常温の場所に出すと結露が発生してラベルが貼れないからです。
寒い中で1枚1枚手作業で丁寧にラベルを貼るのは大変です。
搾り機は、永田式圧搾機・・・・(やぶたじゃない・・)
よく板が割れるそうです・・
直汲み!これがほんまの直汲み~っぃ。
搾り機に、自作の配管をつけて直接瓶に詰めます。
この瓶つめシステムはホームセンターで材料費約1万円です!
瓶燗中の杜氏 中島修生氏と山本さんとご対面。
この瓶燗の作業も忙しそうです・・・
中島醸造さんは、杜氏の中島修生氏、
山本氏
そして案内してくださっている蔵頭の渡邉良平氏の3人が
主力のメンバーです。
いや~しかし広い敷地です・・・
一回りするのにかなり時間がかかりました・・・。
すでに時間は13時前・・・おなかもすいてきたので
利き酒をする前に昼食タイム・・・
渡邉氏お勧めの、あんかけかつどんの店に案内してもらいました。
あんかけかつどん??!!なんじゃそりゃ?
大阪ではまずありませんね・・楽しみです!
しばらくして登場したのはこれです!
どんぶりの出汁に卵を溶きいれ、片栗か葛でとろみをつけ、
カツにかけたもの。
トロトロのあんがカツに絡み旨いです!
食べながら渡邉さんとお話・・・・
もともとは日本でも名が通った企業にいたそうですが
酒造りがしたくて全国行脚をしていたところ、
この中島醸造さんが熱心に声をかけてくれたのが嬉しくて
意気に感じ、ここで酒造りをさせてもらうことに決めたそうです。
原料米と屏風山の伏流水を生かした美味しい食中酒を
造ることが目標で、常に前向きな熱い若者です。
さてさて、あんかけかつどんをご馳走になり・・・
蔵に戻ります・・・
そして、いよいよ利きです・・・・・・・・・・・・・。
利きは全部で23本・・・・・ぎょえ~!!
蔵の掟で、今飲める商品全種類を利くならわしだそうです・・。
利き酒師の資格もな~んにも持ってない酒恋さんですが
味覚と嗅覚をフル活動させて一生懸命利きました・・・。
一番嗜好に合ったのは
「小左衛門 山廃本醸造 無濾過生原酒」。
太い味わいながら素晴らしいバランス・・・。
これが一番好きですね~!!と言った時、
渡邉さんが非常に嬉しそうな顔をしておられました。
最近は純米酒が人気だけれど旨い本醸造を造れるのも蔵の技術。
自信の本醸造です!
その次が「特別純米 越中五百万石」。
こちらも、深みのある味わいで良い酒でしたね。
小左衛門シリーズは、燗で飲みたいものが多かったですね。
どれもこれも造り手の思いが伝わる素晴らしいポン酒でした。
蔵見学もさせていただき、利きも楽しませてもらい5時間ほど
中島醸造さんでお世話になり、そろそろ帰阪の時刻。
最後に、蔵元の女将さんがお見送りに出てきてくださり
中島醸造さんを後にしましたが
蔵を知り、造り手を知れば知るほど応援したくなる蔵元です。
蔵頭の渡邉さん、杜氏の中島さん、山本さん・・
ありがとうございました!!
できれば、いつかここで一緒に酒を造ってみたいな~。
そんな思いになりましたよ。
海外出張中の蔵元!お世話になりありがとうございました!
岐阜県 中島醸造、情熱たっぷり!旨い酒を醸してます!
追記
蔵の中に「仙橘軒」と言う蔵元夫妻がポン酒にあった料理を
食べさせてくれる庵があります。
1日1組限定です。
詳しくは、蔵元さんに問い合わせてみてくださいね。
ポちっと お願い!!
↓ ↓
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コメント
名古屋まで~~行っちゃう☆
フットワーク軽いですねぇ~♪
餡かけパスタは有名ですが
餡かけカツ丼とわ!
旨そうですねぇ~~~
投稿: hisami | 2009年5月22日 (金) 10時36分
気になる蔵元さんを、訪ねるパワー・・・見習わなきゃ!
蔵の設備が見てわかるのも凄いなーと、素直に感心してしまいました。
今度地元の酒造さんを見学してみようー。子供には不評っぽいですが;;
23本も利き酒すると、私は寝てしまうかも(笑
投稿: しもべえ | 2009年5月22日 (金) 10時46分
毎度!
さすが、酒恋さん。わざわざ蔵元まで出かけられるとは。
ここまでしないと、酒の道を語る資格がないかもしれませんね。
御苦労さんでした。
投稿: machan | 2009年5月22日 (金) 14時53分
おっ!!酒蔵にお邪魔ですね!!
もちろん 23本利き酒してきましたよね~笑)
小左衛門シリーズはラベルがカラフルで綺麗ですね!!
そういえば私がお邪魔した酒蔵でも 瓶にラベル貼りしていたなー ^^)
私もまた行きたいなー
岐阜は結構行っていますが、あんかけかつどんは」初めて見ました!
食べてみたいなー!!
仙橘軒の一日一組ってのも気になりますね~!
楽しい旅でしたね!!
帰りは大丈夫でしたか 笑)
私じゃないもんねー!!
投稿: イノぶた | 2009年5月22日 (金) 21時28分
いい感じの門構えですね~
また蔵の親切丁寧なご案内、
コレも酒恋さんのお人柄の賜物なのでしょうね。
しかし、23本の利き酒とは凄まじい!
実飲派の自分としては、ヘベレケ(死語?)
になってしまいそうです (。_゜) ....。。oO
投稿: toto | 2009年5月22日 (金) 23時19分
hisamiさん
旨い酒のためならどこまでも行きますよ!それと、いい女がいたら飛んで行きます!(笑)あんかけと言えば焼きそばもありますよね。あんかけかつどん、家でも今度試してみます!!
投稿: 酒恋倭人 | 2009年5月24日 (日) 19時47分
しもべえさん
地元に酒蔵があるなら是非見学してみてください。蔵にはマイナスイオンのような安らげる香りと雰囲気があります。子供さんももし行けばきっと好きになると思うよ!
23本・・・昔なら、旨いと思った酒はすべて飲んでいたのでふらふらになっていましたが、今は、もったいない!!と言う気持ちを捨てることができたので吐けるようになり30本でも利けるようになりましたよ!
投稿: 酒恋倭人 | 2009年5月24日 (日) 19時52分
machan
好きこそものの上手とも言いますよね・・、たとえは違うかも知れませんが、旨い酒があると聞くとついつい行きたくなるんですよね~。そして、日本酒を少しは理解できたような気分になるんですよ。蔵っていいですよ~!三重には素晴らしい蔵が沢山ありますよ!是非、訪蔵してくださいよ!!
投稿: 酒恋倭人 | 2009年5月24日 (日) 19時56分
イノぶたさん
蔵に行ったものにはわかる良さてありますよね!!日本酒の蔵の香りは、マイナスイオンのように落ち着き、安らぎを感じますもん。岐阜によく行かれるなら是非、中島醸造さんを尋ねてみてください!若き蔵人が手厚く迎えてくれますよ。そして、帰りにあんかけかつどんを食ってください!!
帰りは下車駅をとおり過ぎてしまいました・・・。(泣)
投稿: 酒恋倭人 | 2009年5月24日 (日) 20時01分
totoさん
いくつか蔵訪問させてもらいましたが、これほど立派な門があるところも珍しいですね。歴史ある蔵で、素敵ですよ。
23本利いたと言っても、最後は舌がしびれてきて味覚はほとんどないと言うのも現実です・・。昔はもったいなと思い、吐くことができなくて飲んでましたが、利くと言う事が少しわかってきたので吐けるようになりました。飲んでたら私もぐでんぐでんのへべれけになってますよ!(笑)へべれけは、同年代の言葉ですね!!死語じゃないと信じてます!(笑)
投稿: 酒恋倭人 | 2009年5月24日 (日) 20時09分
わぁ~、みんな元気そうです!
(お久しぶりのコメントになってしまってスミマセン…)
瑞浪の一つ手前の駅で「土岐市」ってあったと思いますが、
その土岐市駅と瑞浪駅の間が実家なのです♪
ていうか「瑞浪」のあの駅の看板が、こうしてblogに出てるなんて!
初めてで、なんだか嬉し恥ずかし(笑)。
投稿: まき子 | 2009年5月28日 (木) 20時12分
まき子さん
ブログコメなんて、気にしないでくださいよ。中島の蔵人さんはみんなすこぶる元気ですよ!!電車で揺られて、土岐を通った時に、中島醸造さんの隣の市だと言ってたのを思い出し、このあたりかな?!って思ってましたよ。中島さんでは、まき子さん有名ですね!!利き酒しながら雑談してたときに、ブログでちょこちょこお付き合いさせてもらってますよ!って言ったら、あの人は化け物や!!(笑)って言ってました。そうとう強いんですね。
駅の看板、瑞浪って漢字が難しくって読めないので、この看板いいかな~って思って掲載しました。
投稿: 酒恋倭人 | 2009年5月29日 (金) 06時54分